『「小1のカベ」に勝つ』
林田力
保育園を考える親の会『「小1のカベ」に勝つ 学童保育、習い事、宿題、遊び、働く親の抱える放課後のあらゆる「困った」に答えます!』(実務教育出版、2015年)は小1のカベの対策をまとめた書籍である。入門編、基礎編、実践編に分かれている。待機児童問題など保育は大きな問題になっているが、保育園を出た後の小学1年生の子育ても大変である。保育という観点では保育園よりも小学校や学童保育の方がサービスレベルは低く、その分、子ども本人や保護者の負担になっている。これが小1のカベである。
本書は保護者の体験談という形で、様々な小1のカベの乗り越え方を記載する。体験談のため、唯一絶対の解決法というような独善的な押し付けがましさはない。「こうすれば良かった」という反省も書かれている。肩肘張らずに読み進めることができる。
本書では現在の仕組みの下でどのように課題を解決したかが書かれている。その意味で現に困っている人々にとって実践的な内容である。一方で現行制度の問題点を明らかにし、制度を変えようという視点は乏しい。保育運動が実って学童保育の閉室時間が夜7時まで延長されたとの成功談はあるが(145頁)、どのように保育運動を進めるかは書かれていない。どちらがいいかは議論があるだろうが、政治的な保育運動のスタンスとはギャップがある。
本書には実践的な工夫が体験として書かれているか、それ以前に、共働き家庭の子育てが大変であると再確認させられた。昔は、それほど子育てに苦労はなかった気もする。鍵っ子の存在も珍しくなかった気がする。しかし、今の現実を見据えることが保育問題を捉える大前提である。
本書が不審者対策を言及するように子ども達は社会の中の悪意に晒されている。最近では日本薬物対策協会の意識調査で小学生の7.2%が危険ドラッグ使用を個人の自由と回答した(「使用「個人の自由」が7% 危険ドラッグで小学生調査」福井新聞2015年3月29日)。社会からの子育てのサポートは不十分であるが、社会の中の悪意には容赦なく晒される。今の時代は大変である。

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