『オモヒヤル』

林田力

うだりお『オモヒヤル』は電子書籍の小説である。色々な平行世界が描かれる。人生において、ある時点で別の選択をしたならば、別の人生になったと思うことはある。そのような様々な可能性が描かれる。たとえば子どもを亡くした親の人生と子どもが生きている親の人生は大きく異なる。

本書は「量子力学の一解釈を応用したサイエンスフィクション小説」と説明される。量子力学の多世界解釈を踏まえていると思われるが、本書には難解な科学的説明はない。むしろ日常生活の煩わしさがリアルに描かれる。派遣社員の軋轢、夫婦喧嘩、DVなどである。

タイトルの『オモヒヤル』は他人を「思いやる」という意味である。他人からイライラした反応を受けることは自分がイライラし、相手を思いやる心が足りないためという思想が提示される。それは「全ては自分の気持ち次第」という人生訓に結びつくが、本書ではイライラしている夫婦の娘が交通事故を回避し、幸せそうな夫婦の娘が交通事故に遭うという現実の理不尽も描いている。

自分が相手に求めるよりも、自分が相手を思いやる心を持つことは道徳的に素晴らしい。夫と妻のような対等な関係では求められることである。一方で世の中には消費者と事業者、開発業者と住民のように非対称な関係もある。業者が金儲けを追及するだけで消費者や住民のことを考えないならば、消費者や住民が相手を思いやる心を持っても業者を利するだけである。消費者や住民に思いやりの心を求めることが公正ではない。

本書でも可哀想な存在は、夫婦の対立の犠牲になる娘である。娘には何の罪もない。少女に大人と同じような道徳は求められない。「思いやり」は立場の違いも思うことと感じた。


林田力

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