『「坂の上の雲」と日本近現代史』
林田力
原田敬一『「坂の上の雲」と日本近現代史』(新日本出版社、2011年)は司馬遼太郎の言説を下に幕末から現代までの日本近現代史を振り返る書籍である。NHK『坂の上の雲』テレビドラマ化に対し、その歴史認識を批判する言説は多数提示された。たとえば、中塚明『司馬遼太郎の歴史観―その「朝鮮観」と「明治栄光論」を問う』(高文研、2009年)がある。このような書籍と本書の歴史認識は近いところにあるが、スタンスは異なる。『司馬遼太郎の歴史観』は司馬遼太郎の歴史認識を真っ向から批判する傾向が強い。これに対して本書は、司馬遼太郎の言葉に沿って自説を主張していく点がユニークである。本書で紹介された司馬遼太郎の言葉は、所謂司馬史観の理解とは異なるものも多い。戦後左翼に近い言説もある。たとえば日本が侵略されたとしても「すぐに降伏すればいいんです」と言っている(175頁)。
司馬史観は発展史観と見られることが多いが、戦後日本の開発至上主義を批判している。「われわれは昭和三、四十年代、過剰土木というか土木迷信というか、土木絶対主義みたいな時代を経た」(174頁)。本書によって通俗的な司馬史観とは異なる司馬遼太郎を知ることができる。私は通俗的な司馬史観を批判する立場であるが、本書の司馬遼太郎論は興味深い。

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